この春、JR東日本のSuicaと、私鉄・バスのPASMOが相互利用可能になった。これを機に、俺も初めて磁気定期券からSuica定期に切り替えてみた。
定期券を改札機にタッチするだけで通ることができるのは確かに便利だ。でも、定期券を定期入れではなく財布に入れて持ち歩いている俺としては、革命的に便利というほどではない。改札の前で財布をポケットから取り出す動作は同じだからだ。
折しも、コンピュータの世界ではポータブルからウェアラブルへ、という研究が進みつつある。ウェアラブル(wearable)とは「着用できる」という意味。腕時計のように身に着けたまま、両手が塞がっていても使えるコンピュータ。Suicaだってそうあるべきではないか。財布なり定期入れなりをいちいち取り出さねばならない今のSuicaは、ポータブルではあってもウェアラブルではない。
前振りが長くなって申し訳ない。要約すると、Suicaが袖口にくっついていたらどんなに便利だろう、という話。ではどうぞ。
(1) ウェアラブルSuica収納ケースを作ろう
冒頭でうっかりコンピュータの事情通みたいな発言をかましてしまったが、今回の企画は極めてアナログでローテクな図画工作から始まる。
用意するもの:
- Suica
- 定期入れ
- クリップ
- 長袖のジャケット
以上。工作と呼べるかどうかさえも怪しい。やり方は説明するまでもないと思うが、一応見ていただきたい。
定期入れにクリップを取り付ける。ここにSuicaを入れて
ジャケットの袖の内側に留める(もうちょっと2つのクリップの間を空けたほうがいい、というのはかなり後になってから気づいた)。
今回はポリプロピレンの薄っぺらい定期入れを使用。ウェアラブルSuicaとして必要な薄さだし、安いし。
(2) 改札に挑戦
では、早速これをつけて外に出てみよう。
変な出し方をしていますが、左手で撮影中
ぱっと見そんなに目立たない
内側はこんなことになっています
見た目は、ただの「袖口にクリップを2つつけている人」だ。それだけで十分怪しいという声は無視。装着感としては、Suicaが硬く若干つっかえるが、慣れればそれほど気にならない。ただし、つけたまま鞄の中身を探ったりするとずれることがある。
で問題は、これで改札を通れるかどうか。試してみよう。
行ってきます
タッチして、ゴー
通れた!
…いや、当たり前といえば当たり前なのだが、無事成功したときの達成感と安堵感は大きい。大学に受かったときの喜びをも凌ぐと言ったら言い過ぎになるくらいだ。
なお、撮影に協力してくれたのは当ブログにいつも長文コメントをくれるmeiyiさん。俺の携帯カメラを渡したため、扱いに慣れず決定的瞬間を逃してしまった。
タッチする瞬間を俺目線で。なぜか猫手になる
さて、入ったからには、出なければならない。
再び行ってきます
タッチしてゴー。写っていないがこのときも猫手になってしまった
怪しまれていないかとか、余計なことを考えてはいけない。自動改札機がOKを出しているんだ。ここは振り返らず、勢いで一気に通過。
(3) Suicaでお買い物
調子に乗ってきたので、ウェアラブルSuicaで買い物もしてみたくなった。すると。
何やら心ひかれる展覧会
撮影中に偶然見つけた「インカ・マヤ・アステカ展」のポスター。駅売店にこんな魅力的なものが売っていたとは思いもよらなかった。ジュースとかガムとか無難なものを買う予定を急遽変更、この前売り券を買うことに。
支払いはSuicaで。やはり猫手で
この前売り券をここで買った客は初めてだったようで、店員さんがマネージャーさんを呼び出したり大変なことになってしまった。その上こんな支払い方で、写真まで撮ったりして、本当にお騒がせして申し訳ありませんでした。
買いました。展覧会楽しみにしています
(4) まとめ
今回やってみてわかったウェアラブルSuicaのよい点は次の通り。
- ウェアラブルSuicaは絶対に便利
- 意外と装着時の違和感もない
- 意外と落とさない
逆に、悪い点は
- クリップがずれることがある
- 長袖でないと使えない
- 袖まわりに多少ゆとりがないと出し入れしにくい
- うっかり洗濯してしまうリスクがある
- 見た目が多少怪しい
- やたらと猫手になる
といったところか。
しかしこの便利さは捨てがたい。もっとかっこよく袖口に着脱できるSuica収納ケースの商品化を激しく希望。
パスネットなんかを入れておくことも可能。慣れれば片手で出し入れできる




